電気を勉強する気になってきた
配属から実に1年2ヶ月経ち、ようやくだ。
私はソフトウェア志望で入社したのに、今は何故かハードウェアの部署に居る。いや、「何故か」ではなく、(私の意に反した)理由はあるのだが。そして、以前にも書いたように、私はこの「電気」という分野に微塵も興味が無い。それゆえに少しも勉強せず、プライベートでは自分のやりたいことだけをやっている。
だが、最近になって、そのことに僅かながらも不安を感じている。「本当にやりたいことだけやってて良いのか?」と。
これには何点かの理由がある。まず、上下関係の問題。私の直属の上司(K氏)は私より後に中途で入社された方だが、今の仕事に相当参っているようで、いつ辞めていってもおかしくないような状態だ。
実は私とK氏は、社長の意向「だけ」で、「FPGAやろうぜ」という勢いで設立された部署に所属している。ところがそんな仕事は入ってくることは無く、私も、更に実はK氏も、FPGAのことはよく分からない。結局、既存のハードウェア部門と仕事内容は全く同一になっている。この部署が存在する意味が、現状では無い。
話が逸れたが、まあとにかくK氏はいつ消えるか分からない。更に来月には、この部署に新卒さんが1名入社してくる。それも院生である。余計に電気の話についていけなくなるのでは、と思うとさすがに不安である。
次に、ハードとソフトの関連性。ソフトウェアはプログラムとのつながりが強いものだが、そのソフトウェアを動かすにはどうしてもハードウェアが必要になる。「ソフトウェア系でも、ハードのことは知っておくべき」という声はあちらこちらで聴くので事実だとは思っている。特に組み込みをやっていれば、電子部品(抵抗、コンデンサ、コイル、トランジスタ、ダイオード、など)がどういったものなのかは知っておいて損は無いだろうし、少しでも回路図が読めれば理解の助けにもなるだろう。
ここまで書いて思ったが、上下関係のことは気にしなくて良さそうだ。それを考えると途端にどうでもよくなる。「自分の知識量を増やすため」と思えば、まあやる気がないわけでもない。
しかし、電気が仕事なのに、困ったことに私は
- 「電圧」「電流」とは何なのか、またこの2つの違いは何なのか
- 「磁場」とは何か
- 「インピーダンス」と抵抗の違いは何なのか
- コイルの存在意義は何なのか
- コンデンサが直流を通さないのは何故か
- 何故「電圧源」と「電流源」なるものが存在しているのか
- 「0ボルト」とはどういう状態なのか
こういったことについてサッパリ分かっていない。そこまで理解する必要があるかどうかという問題もあるのだが、概念を知らないまま「抵抗」「トランジスタ」などを理解するのは難しいと感じている。会社では、トランジスタ技術や他の書籍で説明を見たこともあったが、それでもさっぱり分からない。
電気はずっと前から物凄く苦手だったが、ここまで理解に苦しむ分野だとは思っていなかった。私と同じような境遇の人がいたら、どうやって勉強したかを訊いてみたいものだ。
こんな私にデジタル回路もやれと言うのだから酷な話だ。まああの人、何でもやりたがるからなあ。けど、何でもやろうとすると、何も出来ないですよ。