もう「遅刻」なんて要らんでしょ
今年新卒で入社した私の後輩が、ある社員に
「今日は時間通りに来なかったそうじゃないか、しっかりしろよ」
と(軽く)叱られていた。
横でそれを聞いていた私はムッとした。この人、いま完全に自分の物差しで後輩を叱ったな、と思った。
確かに彼は今朝、社内のルール的に見れば遅刻した。
わざわざ強調しているのはちゃんと理由がある。この会社にはヘンテコリンなしきたりがあり、
「新人は7時半に出社して机掃除」
をするよう命じられている。ちなみに始業時間は9時である。
彼は「今日は起きたら8時だった」と言っていた。私は「仕方ない」とだけ返した。前の日、23時50分頃まで会社に居たのだから無理もない。
この"超"長時間労働(無給)は今日に限ったことではなく、3週間程度前からずっとこの状態が続いている。こんな中でも彼は昨日まではちゃんと7時半に出社していた。
そんな彼に「遅刻」と言う言葉をぶつけられて腹が立った。今日1日遅刻したくらいで何だって言うんだ?彼の事情も考えずに何言ってんだ?というかそもそも、これは「遅刻」じゃないだろう?
「新人は始業90分前に出社」なんて、外部から見たら何の意味も持たないスーパーローカルルールだと思う。残念ながらこのルールに対する上の連中の認識は「伝統だから」である。くだらなすぎる。と言っている私も何だかんだで1年間これを継続させていたのだが。
まあともかく、その人が前日とんでもない残業をしていたことを無視して「遅刻するな」とか言っちゃう風潮が、何だか許せない。始業はしっかり、終業はエンドレスというのはどう考えてもアンバランスであり搾取だ。まったく腹立たしい。
どうせ終業が適当なら、いっそ始業も適当で良いんじゃないか。もっと柔軟に、例えば①9時から18時の人、②8時から17時の人、③11時から20時の人だって居ても良いと思う。「遅刻」なんて概念はもういらない。8時間は働くけどどこの8時間を取るかは自由、そんな働き方はダメなんだろうか?
軍隊臭さの残るこの会社ではまず採用されないだろうな、と諦めてはいる。