そして雨になる

ネット上でだけよく吠える、コミュ障のブログ。

引き留めが逆効果な後輩の話

 今まさに、会社を辞めようとしている後輩がいる。新卒で入った人で、まだ3年は経っていないが、その若さゆえに引く手は数多だろう。実際に、次の働き口も決まりそうな状態での退職。私としては、彼は良い判断をしたものだと思う。

 

 しかし、会社側は彼の退職を許さない。これまで幾度となく辞意を伝えているものの、様々な人間からしつこく引き留めを食らっているようだ。彼から聞いた話では

・まだ早いんじゃないか

・「向いてない」と言うが、ここは色んなことやってるから

・新しく○○部で頑張ってみないか

・まだ会社に対して何の恩も返せていないだろう

 等々、数字の出ないフワッとした言葉で何度も引き留められているようだ。上に挙げたもののうち、一番下は私にとっては意味が不明だ。(大した奉公もないのに)いったい何に対して恩を返すと言うのか。

 

 どうも、違う部署への異動を勧められたあたり、やめる理由について勘違いをしている輩もいるようだ。会社内で異動すれば解決する問題ではない、ということが伝わっていないのだろう。確かに、あまり角を立てるような言い方をすると後になって何をされるか分からないから、伝え方が抑え気味になるのも仕方ない。

 

 当の彼は、やはりと言うべきか、そんな引き留めを受けても決心は固い。むしろ、引き留められる事によって「早く辞めたい」という気持ちがどんどん強くなっているようだ。その引き留めが会社にとって完全に逆効果に向いている。それを執拗に受けるのだから、この引き留めが彼にとってはプラスに働いている、と言えるのかもしれない。

 

 「サッと退職願受け取ってもらえりゃそれで良いんですけどね」とは彼の言葉だ。その通りだ。お互いに時間を無駄にしない。後継者を探すのは完全に会社側の仕事だ。気持ちが固まったならば、早くこの場を去って、もっと開放的な人生を歩んで欲しいと思っている。