そして雨になる

ネット上でだけよく吠える、コミュ障のブログ。

目標が邪魔。

 今の会社には、呆れるほど目標が多い。

 

  • その期の全社の売り上げ目標(月ごと)
  • その期の部署ごとの売り上げ目標(月ごと)
  • 営業部には各人の受注額目標(月ごと)
  • コストダウン目標(前期比??%減額←忘れた)
  • 品質不良ゼロ
  • 納期遅れゼロ
  • 部署ごとに「その期にやること」の目標(いわゆるPDCA

 

 他にもあるはずだが、忘れた。まあとにかく多いのだ。

 

 そして、これらの目標、正直言って邪魔である。そう思える事が今日起こったのである。

 

 私は今朝、外出していたため後から聞いた話なのだが、なんとまたお得意の「当日命令」が下った。簡単にして言うと、「今月検収予定だった物件が売り上げられない。目標に届かない。だから、他の物件を前倒しにして今月の売り上げ額に足す。お前ら定時以降に協力して作業しろ。今日からな。」と。ほんと、凄いことを言うもんだこの経営者たちは。

 

 売り上げ目標に足らないから他ので前倒し、何ともずるい感じだ。前倒ししたぶんの空白はどうするつもりなのだろうか。「こうでもしないとお前らの給料を払えない」と言っていたような話も聞いたが、それはこちらの知ったことではない。働いたぶんの給料はちゃんと貰わなければならない。

 

 さてそこで私は疑問になったのだが、この売り上げ目標、本当に必要なのだろうか。「必要だ」と言う人が大多数かもしれない。確かにこういった明確なラインを定めておかなければ、目指すところが無くなっていずれ困惑する。しかし、「前倒ししてまで達成しなければならない」ような目標とは「健康な目標」なのだろうか。目標に「縛られて」日々行動するというのはあまりにも窮屈だ。

 

 そもそも、目標というのは「将来への希望的観測」とほぼ同等だ。何故ならば、目標はその内容がいつもポジティブだ。「今年は勉強をしない」みたいな消極的なことはあまり聞かない。どこへ行っても希望にあふれている。その為この会社の場合、目指すラインが高めに設定され、達成のために、と、あれやこれやと手を出さなければならなくなる。目標達成のために何でもやろうとする。そしてどれも中途半端で終わり、何にもならない。

 

 そして、お決まりのように、労働者たちはその被害を被る。売り上げ目標の為に、どんどん仕事が入ってくる。その仕事量、1日8時間の週5日では足りないため、当然のように長時間労働や休日出勤。その分の賃金は当然ゼロ。皆不満はあるが直接に言えず、しぶしぶやる。おかげで人件費は月額定額使い放題。はい、都合の良い人材集団の出来上がり。

 

 まさか「どんな方法でも、立てた目標を達成できればそれでOK」とでも思っているのだろうか。その達成の裏に、こういった法律違反による労働力の搾取が存在していることを、私は忘れることは出来ない。そうやって達成した目標を、素晴らしい功績と呼ぶことが許されるのだろうか。