精神論の意味とは?
上杉鷹山の言葉に
為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さむなりけり
というものがある。
「やっても結果が得られないのは、為し遂げる意思を持って行動しないからだ」という意味らしい。お上はこの言葉がお気に入りのようで、「お前にはやる気がないから出来ない」という意味の言葉で叱っているのを何回も聞いている。
しかしこれは本当なのか?ある業務があり、10人がそれを任されたとして、やる気のある7人は必ず良い結果を出し、やる気のない3人は必ずノルマ未達で終わってしまうのだろうか?
少し考えれば(考えなくても?)、「そんなわけねー!!!」と思える。やる気のない人間でも、工夫次第でそれなりの成績を上げることは出来るだろうし、逆にやる気があっても、相手や運が悪いという要因で思うように業務をこなせなかったりもするだろう。
だが残念ながら会社は主に「成果主義」のようなので、どんな理由があれど成績が悪かった人間はお叱りを受けてしまったりする。そしてその叱られ方が「やる気がないからだ」なんていう精神論で片付けられてしまっては…理不尽な…。
もしこれが「君は○○が苦手なようだから○○という手を打ってみよう」とかいう指摘の仕方ならどうだろうか。上からの一方的な叱りではなく、協力的な感じがするので、叱られる側もまだ納得がいくのではないだろうか。問題点を指摘してそこへの対策を講じる、というのも上司の仕事ではないか。
ということで、精神論って何の意味があるのか全く分からない。叱るのが下手な人間の決まり文句か何か?もし「上司」という立場に立っても、精神論だけは絶対に使いたくないと思う。