そして雨になる

ネット上でだけよく吠える、コミュ障のブログ。

私は給料を"貰う人"です

 ネットを漁ったりTwitterを見たりしていると、

とある会社のポスターの内容が酷い

と、一部で叩かれまくっている。

 このポスターの件については私も思うところがある。なぜなら、毎日見ているからである。私は、あれは洗脳の一種だと思っている。それも、経営者の都合の良いように社員の考えを向かわせ、法律違反が蔓延る現実から目を逸らせるためのものだ。

 例えば「あなたは給料を"稼ぐ"人、"貰う"人、どっち?」というポスターがある。このポスターには、給料を"稼ぐ人"と"貰う人"のイメージ図が付いている。うろ覚えだが、"稼ぐ人"はシャキっとした身なりにやる気を見せるような表情をしている。それに対し、"貰う人"は背筋を曲げ、どこかやる気が無いと思われがちな表情をしている。

 私はこのポスターを見ると、「"稼ぐ人">”もらう人”」とでも印象付けたいのかと疑問に思うのである。雇われ(労働者)である限り、労働者→経営者という関係は「労働力と時間を売り、その代わり金銭を受け取る」ことに尽きる、と思う。

 それゆえに、我々労働者は給料を「もらう側」でなくてはならない、と考えるのである。よく「売り上げがなくては給料など払えない」という声も聞かれるのだが、それこそ、同じ会社の別のポスターで謳われていた「できない病」ではなかろうか。給与の支払いが「出来る/出来ない」と分ける考え方そのものが間違っている。給与は支払わなければならないものであって、労働者としては報酬もなしに働くことなど出来ないのである。

 稼ごうが稼ぐまいが、提供した労働力ぶんの報酬は受け取って然るべきだ。私は雇われの身である限りは、これからも胸を張って給料を"貰う人"で居続ける。何もここでやる気を見せる必要はない。その力は会社の外で使えばいい。